排尿痛・膀胱炎でお困りの方へ|原因・検査・治療と受診の目安|知立市の知立ファミリークリニック|内科、糖尿病内科、泌尿器科

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排尿痛・膀胱炎でお困りの方へ|原因・検査・治療と受診の目安

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2026年5月15日

排尿痛・膀胱炎でお困りの方へ|原因・検査・治療と受診の目安

排尿時の痛みは「膀胱炎」だけとは限りません

「おしっこをすると痛い」
「排尿の終わりにツーンとしみる」
「トイレが近く、残尿感がある」
「尿が濁っている、血が混じる」
このような症状がある場合、まず疑われる病気の一つが膀胱炎です。
膀胱炎は、膀胱の中で細菌が増えることで炎症が起こる病気です。特に女性では尿道が短く、細菌が膀胱に入りやすいため、比較的よくみられます。国内の尿路感染症診療ガイドラインでも、膀胱炎の症状として、頻尿、排尿痛、尿の濁り、残尿感、膀胱部の不快感などが挙げられています。通常、膀胱炎だけであれば高熱は伴いにくいとされています。
ただし、排尿痛があるからといって、すべてが単純な膀胱炎とは限りません。
尿道炎、腎盂腎炎、前立腺炎、尿路結石、膀胱結石、間質性膀胱炎、性感染症など、別の病気が隠れていることもあります。女性下部尿路症状のガイドラインでも、頻尿や尿意切迫感などの症状を起こす病気として、尿路感染症だけでなく、膀胱結石、膀胱腫瘍、間質性膀胱炎、過活動膀胱などが挙げられています。
そのため、排尿痛がある場合は「膀胱炎だろう」と自己判断せず、症状の経過や尿検査の結果をもとに、原因を確認することが大切です。

膀胱炎でよくみられる症状

膀胱炎では、次のような症状がみられます。

症状 内容
排尿痛 尿を出す時、特に排尿の終わりに痛みやしみる感じがある
頻尿 何度もトイレに行きたくなる
尿意切迫感 急に強い尿意が出て我慢しにくい
残尿感 排尿後も尿が残っている感じがする
下腹部の違和感 膀胱のあたりが重い、痛い、不快感がある
尿の濁り 尿が白っぽい、濁っている
血尿 尿に血が混じる、赤い尿が出る


特に、排尿痛・頻尿・残尿感が急に出てきた場合は、急性膀胱炎の可能性があります。
一方で、発熱、寒気、背中や腰の痛み、吐き気などを伴う場合は、炎症が腎臓に及ぶ腎盂腎炎の可能性があります。海外の泌尿器科ガイドラインでも、膀胱炎は膀胱に限局した下部尿路感染であり、発熱・悪寒・側腹部痛などの全身症状を伴わないものとして整理されています。

早めに受診した方がよい症状

次のような場合は、単純な膀胱炎ではない可能性や、重症化のリスクがあります。早めの受診をおすすめします。

症状・状況 考えられること
発熱、寒気がある 腎盂腎炎、前立腺炎などの可能性
背中・腰の痛みがある 腎盂腎炎、尿路結石などの可能性
血尿がはっきり出ている 膀胱炎、尿路結石、腫瘍などの確認が必要
男性の排尿痛 尿道炎、前立腺炎、性感染症なども考える
妊娠中の排尿痛 早めの評価が必要
糖尿病、免疫低下がある 複雑性尿路感染症の可能性
何度も膀胱炎を繰り返す 原因菌や背景疾患の確認が必要
抗菌薬を飲んでも改善しない 耐性菌、別の病気、診断の見直しが必要
尿が出にくい、出ない 尿閉や前立腺疾患などの確認が必要

特に、発熱を伴う排尿痛は注意が必要です。
「膀胱炎が悪化しただけ」と思って様子を見ているうちに、腎盂腎炎や前立腺炎として治療が必要になることがあります。

膀胱炎の原因

膀胱炎の多くは、尿道から細菌が入り、膀胱内で増えることで起こります。原因菌としては大腸菌が多く、尿路感染症は直腸常在菌による上行性感染が多いとされています。
膀胱炎のきっかけとしては、次のようなものがあります。

  • 水分摂取が少ない
  • トイレを我慢することが多い
  • 疲労や睡眠不足
  • 性交渉
  • 冷え
  • 便秘
  • 閉経後の女性ホルモン低下
  • 糖尿病などによる感染しやすさ
  • 尿路結石、前立腺肥大症、神経因性膀胱など尿の流れに関わる病気

  • 一度だけの膀胱炎であれば、明らかな原因がわからないこともあります。
    しかし、何度も繰り返す場合や治りにくい場合には、尿の流れ、残尿、結石、膀胱や腎臓の病気、原因菌の種類などを確認した方がよい場合があります。

    男性の排尿痛は、膀胱炎以外も考える必要があります

    女性の排尿痛では急性膀胱炎がよくみられますが、男性の場合は少し考え方が変わります。
    男性は女性に比べて尿道が長く、単純な膀胱炎は女性ほど多くありません。男性の排尿痛では、次のような病気も考える必要があります。

    • 尿道炎
    • 前立腺炎
    • 性感染症
    • 前立腺肥大症に伴う尿路感染
    • 尿路結石
    • 膀胱結石
    • 膀胱や尿道の病気
    • 特に、尿道から膿のような分泌物がある、性交渉後から症状が出た、陰部の違和感がある、会陰部や下腹部の痛みがある、といった場合には、尿道炎や前立腺炎、性感染症も含めて確認が必要です。
      「市販薬で様子を見ればよい」と考えるより、泌尿器科で尿検査や必要な検査を受ける方が安全です。

      排尿痛・膀胱炎の検査

      排尿痛や膀胱炎が疑われる場合、まず重要になるのが尿検査です。
      尿検査では、尿の中に白血球、細菌、血液、蛋白などが混じっていないかを確認します。国内ガイドラインでも、膀胱炎の診断では尿検査が重要とされています。
      必要に応じて、次のような検査を行います。

      尿検査

      膀胱炎の有無を確認する基本的な検査です。
      白血球や細菌が増えていないか、血尿がないかなどを確認します。

      尿培養検査

      尿の中にどのような菌がいるか、その菌にどの抗菌薬が効きやすいかを調べる検査です。
      初回の単純な膀胱炎では必ずしも毎回必要ではありませんが、症状が強い場合、再発を繰り返す場合、治りにくい場合、男性、妊娠中、基礎疾患がある場合などでは重要になります。EAUガイドラインでも、症状が典型的でない場合、治療後に改善しない・再発する場合、妊娠中、耐性菌リスクが高い場合などでは尿培養が推奨されています。

      超音波検査

      腎臓、膀胱、前立腺、残尿、結石の有無などを確認するために行うことがあります。
      特に、血尿がある、腰痛がある、男性である、繰り返す、尿が出にくい、残尿が疑われる場合などでは、尿検査だけでなく画像検査を検討します。

      性感染症の検査

      尿道炎や性感染症が疑われる場合には、クラミジアや淋菌などの検査を検討します。
      排尿痛がある場合でも、膀胱炎ではなく尿道炎が原因のことがあります。特に男性では、この鑑別が大切です。

      膀胱炎の治療

      細菌による膀胱炎では、必要に応じて抗菌薬による治療を行います。
      症状、尿検査の結果、年齢、性別、基礎疾患、妊娠の有無、過去の治療歴などを踏まえて、適切な薬を選択します。
      抗菌薬を飲むと比較的早く症状が改善することもありますが、自己判断で中止したり、以前処方された抗菌薬の残りを飲んだりすることは避けてください。中途半端な治療は、症状の再燃や薬剤耐性菌の問題につながることがあります。
      近年は、ESBL産生菌などの薬剤耐性菌も問題となっており、尿路感染症では原因菌の確認や抗菌薬の適正使用が重要とされています。
      また、排尿痛があっても、原因が膀胱炎ではない場合には治療方針が異なります。
      前立腺炎、尿道炎、尿路結石、間質性膀胱炎などでは、単純な膀胱炎と同じ治療では改善しないことがあります。

      自分でできる対策

      症状が軽い場合でも、次のような点を意識するとよいでしょう。

      • 水分を適度にとる
      • トイレを我慢しすぎない
      • 体を冷やさない
      • アルコールや刺激物を控える
      • 便秘を改善する
      • 疲労や睡眠不足を避ける
      • 性交渉後に排尿する習慣をつける
      • ただし、これらはあくまで補助的な対策です。
        排尿痛が強い、血尿がある、発熱がある、症状が続く、繰り返す場合には、自己判断で様子を見すぎないことが大切です。

        繰り返す膀胱炎は原因を確認しましょう

        膀胱炎を何度も繰り返す場合、毎回同じように抗菌薬を飲むだけでは不十分なことがあります。
        繰り返す膀胱炎では、次のような背景がないか確認します。

        • 尿の出し切りが悪い
        • 残尿が多い
        • 尿路結石がある
        • 糖尿病がある
        • 閉経後の変化が関係している
        • 性交渉との関連がある
        • 原因菌が抗菌薬に効きにくい
        • 膀胱炎ではない病気が隠れている
        • 国内ガイドラインでも、再発性または難治性の場合には尿培養検査を行い、原因菌を確認することが推奨されています。
          「また膀胱炎だと思う」と繰り返している方ほど、一度きちんと原因を確認することをおすすめします。

          よくある質問

          膀胱炎は自然に治りますか?

          軽い症状では自然に改善することもありますが、細菌感染による膀胱炎では抗菌薬が必要になることがあります。症状が強い場合、血尿がある場合、発熱がある場合、数日たっても改善しない場合は受診をおすすめします。

          排尿痛がある場合、何科を受診すればよいですか?

          排尿痛、頻尿、残尿感、血尿、尿の濁りなどがある場合は、泌尿器科で相談できます。女性の場合は婦人科疾患が関係することもありますが、尿検査を含めた評価が必要な場合は泌尿器科が適しています。

          男性でも膀胱炎になりますか?

          男性でも膀胱炎になることはあります。ただし、男性の排尿痛では、尿道炎、前立腺炎、性感染症、前立腺肥大症、尿路結石なども考える必要があります。女性の単純な膀胱炎と同じように考えず、早めに受診することをおすすめします。

          血尿が出ています。膀胱炎でしょうか?

          膀胱炎で血尿が出ることはあります。ただし、血尿の原因は膀胱炎だけではありません。尿路結石、腎臓や膀胱の病気、腫瘍などが関係することもあります。目で見てわかる血尿がある場合や、血尿を繰り返す場合は、尿検査だけでなく詳しい確認が必要です。

          市販薬で様子を見てもよいですか?

          症状がごく軽い場合に一時的に様子を見ることはありますが、市販薬だけで細菌性膀胱炎を確実に治療できるわけではありません。排尿痛が強い、頻尿がつらい、血尿がある、発熱がある、何度も繰り返す場合は、早めに医療機関を受診してください。

          まとめ|排尿痛・膀胱炎は早めに原因を確認しましょう

          排尿痛や頻尿、残尿感がある場合、膀胱炎はよくみられる原因の一つです。
          しかし、排尿痛の原因は膀胱炎だけではありません。
          腎盂腎炎、尿道炎、前立腺炎、尿路結石、性感染症、膀胱や腎臓の病気などが隠れていることもあります。
          特に、次のような場合は早めの受診をおすすめします。

          • 排尿痛が強い
          • 頻尿や残尿感がつらい
          • 血尿がある
          • 発熱や寒気がある
          • 背中や腰が痛い
          • 男性の排尿痛
          • 妊娠中
          • 糖尿病などの基礎疾患がある
          • 膀胱炎を繰り返している
          • 薬を飲んでも改善しない
          • 排尿痛や膀胱炎の症状でお困りの方は、自己判断で我慢せず、泌尿器科にご相談ください。

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